くる~ニャッ!やまぐちWEBマガジン Vol.6
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くる~ニャッ!やまぐちWEBマガジン Vol.6
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あなたは「山口市中心市街地」と聞くと何を思い浮かべますか?
山口七夕ちょうちん祭や山口祇園祭、県内で数少ない百貨店がある、アーケードのある商店街・・・色々な印象があると思います。
この「くる~ニャッ!やまぐちWEBマガジン」では、ちょっと気になるお店やイベントの情報、街を歩いてみないと気付かないようなディープな路地裏にもスポットを当てて、(編集者独自の目線で)紹介していきます。
このマガジンを読んで、気になるもの・場所を見つけたら、ぜひ山口市中心市街地へお出かけしてみてください!
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フレッシュな農業高校生が
手塩にかけたお野菜やお肉・ジャムやお花たち
笑顔と明るい声ではなやぐ「山農マルシェ」
クリスマスの足音も近い12月18日、山口井筒屋さん正面玄関前に朝早くから行列ができはじめました。オープン前の9時半でももう120人のお客さま。この人気イベントの正体は…
「山農マルシェ」!
山口農業高校の生徒のみなさんが、年に1回自分たちの栽培・飼育した生産物を商品化し、販売するマルシェです。
並んでいるのは、花束のように大きな株のセロリ、赤ちゃんくらいの白菜、などのお野菜や、しいたけ、シクラメンの鉢、などの生鮮品から、クリスマス用のローストチキン、ベーコン、ジャム、など生徒さんが自身で製作した加工品など。どれもピカピカに新鮮で、丁寧に手作りしてあっておいしそうなものばかり。
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10時オープンを開始に、コロナ対策として人数制限をしながら次々と欲しいものゲットしていくお客さまたち。人気商品は飛ぶように売れていきます。なかには両手一杯に抱えてオトナ買いする方もおられました。毎年、楽しみに待っている地元ファン、ご家族やお友達からウワサを聞いて遠くから来られる方もおられました。
お野菜やお花に負けないほどフレッシュなのが、高校生のみなさんです。明るい元気な声とピカピカの笑顔で、一生懸命自信の商品をオススメしてくれるので、ウキウキと楽しい気分になるのです。
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マルシェって、このような「人と人のつながり」も味わえるんですよね。大人気だった農高ジャムチームの柳沢ちはやさん(食品工学科3年生)にお話しを伺いました。
「学校ではジャムや味噌造りを勉強しています。このマルシェに向けて、いつもよりも大量に大きな鍋と木べらで作るのは大変でした! ひとつひとつ『喜んでもらってね』という思いをこめてお客さまにお渡ししました。パッケージは昨年出展ができなかった先輩方のデザインをリニューアルしました。継続していくことで、より喜ばれるものになっていると思います。私は進学して研究分野に進みたいのですが、地域の方に喜ばれたことを胸にこれからも研究をしていきたいと思います」
この企画が始まったのは5〜6年前。
「生産品や加工した商品が、エンドユーザーにどのように受け止められ何が喜ばれるのか。生徒にとってマルシェは、普段の学校では味わえない貴重な体験です。生産品や製品の内容だけではなく、パッケージを工夫したり商品を説明する接客の大切さを知ったり、コミュニケーション能力をアップできるチャンスでもあります。
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生徒たちはこれから就職や進学などさまざまな道に進みますが、この『お客さんに喜んでもらう』『自分たちが地元の活性化になる』体験はこれからの大きな力になると思います。
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一昨年はコロナ禍のためにこのマルシェは開催されませんでしたが、学校の方にもお問い合わせや応援をいただきました。これからも継続して、地元の活性化のお役に立てればと考えています」(山口農業高校・山本貴史先生)
New Openの気になるお店に行ってみた!
今、新店舗がぞくぞくとオープンしている山口市中心商店街。
あたらしい出逢い、あたらしい味にウキウキワクワクがとまりません!
今回ご紹介するのは、「洋服はアート」スピリットあふれるセレクトショップと
やさしくおいしくほっこりするラーメン店です。
さあ、(コロナ対策はしっかりとして)街に出逢いに行きましょう
メジャーコード(ファッションセレクトショップ)
「伝統の手仕事+今を生きるモード」がテーマ。
『ココロが動いた服』のパワーで人生を明るく
「メジャーコード」でいこう
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新町商店街に2022年3月NEW OPENの『メジャーコード』。久留米の老舗セレクトショップ「denim」のオーナー・奈良和則さんが山口に姉妹店をドロップ。30年前から毎年春秋パリコレに通い、ご自身で買い付けをした洋服・雑貨セレクトショップです。
「30年前、ゼロからいきなりパリコレに行ったのです。そこで『流行りの服』ではない、『丁寧に心をこめた服』『昔ながらの素晴らしい職人技』『今を生きるモードデザイン』が見事に融合された洋服に出逢い、感動したんです。有名無名も国籍も関係ありません。それから毎年パリに通い、ココロが動く服を作る人とつながり、直接買い付けをして日本で取り扱うことができるようになりました」
パリ、イスタンブール、ロンドン、京都…世界中で活躍するクリエイターの「手仕事のディテールの見事さ+現代を生きるモード感が融合する服」をテーマにセレクトしています。
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「僕は洋服を『商品』とは呼びません。クリエイターの作品だと思っています」
奈良さんが何よりも大切にするのは「ツン、とする心とワクワク感」。
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「子どものころ、おもしろいものに出会うとワクワクしたでしょう? 洋服にはその力があります。だからネットよりも対面で直接、洋服に出会っていただきたい。微妙な色やテクスチャー、細部の縫製のこだわりなど、手に取ってワクワクを楽しんでほしいです」
この奈良さんの「目利き」には日本全国にファンが多く、中国・近畿圏はもちろん東京や長岡から定期的にショップに通う顧客もおられるとか。
ではこの山口市中心商店街に出店した、その理由は?
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「幼馴染みが山口にいるのでしょっちゅう遊びに来ているうちに『山口って良いところだなあ』と思うようになって。湯田温泉、瑠璃光寺、美術館…歴史のある美的な文化が根づいている街でしょう。新しさや楽しさもあり、人が優しくて食べ物がおいしい。大ファンになったんです」
「メジャーコード」の名前は、大好きな70年代の映画『ニューヨーク・ニューヨーク』でのロバート・デニーロの名台詞からとったもの。人生を明るく楽しい調べにしよう、という想いを込めたそうです。店内インテリアはパリで買い付けたアンティークや幸運をもたらす馬蹄の什器など、オーナーのイメージを具現化。時間の魔法と人が織りなす美しい世界観を表現した空間は、タイムスリップ感一杯です。
「今後、アンティーク蚤の市など楽しんでもらえる企画も考えています。どうぞお気軽にお立ち寄りください。そして、この世界と洋服が大好きなスタッフを大募集しています」
〒753-0087 山口市米屋町1-4
Instagram:
@major_chord_yamaguchi
OPEN 12:00~20:00
月曜・火曜にオーナー在店
*スタッフを急募しています。一緒に楽しんでお店を育てていきませんか?ご連絡お待ちしています。
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福々廊
「個室でラーメン」というスペシャルな安心感。スルスルっと入る、おだやかで滋味あふれるスープ。女子もお子さまも男性も、何度も来たくなる美ラーメン
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山口駅前ロータリーから県庁に向かってほどなく見える、赤い壁にちょっと奥まった玄関のラーメン屋さん。元焼き鳥屋店舗を「コロナ禍などもあり、お客さまが昼にも楽しめるお店をしたいと考えました」と2022年3月にスタートしたフレッシャーズです。
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群雄割拠のラーメン界で、ズバリ福々廊さんの「ウリ」は?
「まずは『個室のラーメン屋さん』という、安心安全です」(オーナー・平岡進一さん)。空調ばっちりの上に、割烹的な焼き鳥屋さんの個室をそのまま利用して、コロナ対策は安心。その上、壁にお月様も浮かぶ小粋で落ち着く小空間が、ちょっと隠れ家的でラーメン世界から少し特別感を上乗せできます。
では肝心のラーメンは何系?
「基本はしょうゆとんこつ、塩とんこつ。そしてオススメはシジミラーメンです」(店長・勝嶋寛祐さん)
シジミラーメン!あの、オルニチンが肝臓に良いと健康食品界でも有名なシジミがラーメンにですか!!
「とてもアッサリしていて旨味がスープに広がって、他にはない風味に仕上がっています」…これは味わってみなければ…。
勝嶋店長は湯田温泉エリアのラーメン店で5年ほど腕をふるっていましたが、コロナ禍などで店を閉めることに。それを知った平岡オーナーが「それならいっしょにやってみない?」と声をかけたことがきっかけで今回のお店が実現。お二人でレシピやメニューの試作をかさね、自信を持った厳選のラインナップでのスタートとなりました。
とはいえ、ラーメン3種の他にも、低温熟成のしっとりとした「チャーシューの玉手箱」の他「オリジナルカレー」「自家製クラフトコーラ」など、興味津々のラインナップが目をひきます。
「カレーはスパイスから自分で調合して作っている独自のものなので実はカレーお目当てのファンも多いんです。特に男子はカレー好き。夏には一番人気になること必須ですね(笑)」
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さて、オススメの「シジミラーメン」のお味は!?
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まず目の前からその香りが漂うのに驚きます。スープはすっきりとしながらも確かにシジミの旨味がぎゅううっと溶け込んで。スープとほどよくからむ全粒粉麵が、するするとからだに入っていく感じ。そしてひとくち目から最後のスープの1滴まで完食しても飽きないすっきり感に、再び驚きです。
「醤油とんこつ」は、とんこつのとろりとしたスープに辛すぎない柔らかな醤油味。トッピングの新タマネギ(期間限定)の甘みと柔らかさ、チャーシューのジューシーさ、シナチクの穏やかさ、すべてが調和した旨味になっています。
調味料は塩も醤油も山口県産。気候と舌にベストマッチです。
ラーメンのあとには、「自家製クラフトコーラ」を。シナモンやオールスパイスを後味良く調合しています。絶妙な刺激に満足感倍増まちがいなし。
「頭の中には新作レシピ、メニューなど、やりたいことがいっぱいあるんです。ひとつひとつ、季節限定メニューなども企画しますのでどんどん来てください!」
ガッツリ系ラーメンが多い中、スルッと優しく旨味じんわりの「シュッとした系」、女性やお子さまにも定番で楽しんでいただけるように、という勝嶋店長のコンセプト、これからも楽しみです!
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福々廊
住所 山口県山口市駅通り2-4-20
電話番号 083-995-2929
営業時間 昼 11:30〜14:30
夜 17:00〜21:30
定休日 水曜日
席 個室8席
カウンター5席(1人用 パーテーションあり)